いらっしゃいませ。温かい日差し降り注ぐ3月29日木曜日、南三陸ホテル観洋託児所マリンパルでは、卒園式を行いました。
昨年は、皆様もご存知のとおり、東日本大震災真っ只中だったため、卒園式を残念ながら行うことができませんでした。そのため、今年は、二年分の卒園式を一度に行うことにして、昨年の卒園児さんたちにも、声がけをしました。おうちの事情で参加できなかったお友達もいましたが、だいちゃんと、わころちゃんが、かけつけてくれたので、ちょうせいくん、ゆなちゃん、りおちゃん、まやちゃんの6名の卒園式となりました。
この日のために、日ごろからマリンパルのことをいつも気にかけて下さっていた佐藤さん(サンタクロースになって頂いた方で、震災の当日、孤立したマリンパルにおまわりさんを通じてお弁当を手配して下さった大事な方)にも、ご祝辞をお願いし、卒園式にお招きしました。
マリンパルの子どもたちにとって、生まれて初めての卒園式です。子どもたちの晴れがましさ以上に、おうちの方の高潮したご様子に、保育士も式が始まる前からうるうるでした・・・・・。
卒園式には、保育問題研究会の小林先生、福岡先生はじめたくさんの先生方からお花を届けていただいたり、埼玉の狭山フラワーサークルの皆様から鉢植えの花を、ひろはまかずとし先生とびっくらぶ、彗星くらぶの皆様よりご祝電を頂き、華やかさも倍増でした。
前の日には、在園児さんたちと、お別れ会をしました。
3歳、4歳の子どもたちでも、おうち同様に過ごしてきたマリンパルや先生たちとお別れだと思うと泣いちゃうんです。
りおちゃんも、ちょうせいくんも、いろんんことを思い出したのか、感動して号泣です。それを見て、先生たちが泣くものだから、
2歳さんや赤ちゃんたちも泣いてしまい、お別れ会は、涙涙のお別れ会になってしまいました。
今日の卒園式は、りっぱに、がんばんなきゃ・・・・って思っていたのですが、開式の言葉の時点でひとみ先生はうううう・・・・・んもう、またはじまっちゃったよ?と思って、あらら?(笑)なんて見ていたのに、卒園証書を一人ひとりに女将さんが手渡しているとき、
ううう・・・・、
保護者からのご挨拶を伺って
また、うううう・・・・・・
やばい・・・・あたしの嗚咽がホールに響き渡ってしまう・・・・あわわわわ・・・と思っている間に旅立ちの歌で♪ありがとうさようなら♪が始まったとたん、
爆発!
う・・・・・・歌えない!!!!!!号泣!!!!!うううううううううう・・・・・・・・・
「今年度は、歌をいっぱい歌って華やかに送り出してあげましょうね♪大丈夫!あたし、人一倍声がでっかいから、先生たちが泣いても、一人でカバーしてあげますよ!」なんて練習のときから大口たたいて、はりきっていたのに、いざ、本番!なんてこと!歌えない!!!!しかも態勢を立て直そうとすればするほど、涙が、お腹のそこからこみ上げてきちゃう!やばい!やばい!やばい!
子どもたちが、動揺しちゃう!しっかりしなきゃ!しっかりしろ!って自分に言えば言うほど、
「ちょうせいくんは、赤ちゃんのとき、熱を出して苦しいときでもあたしの言うことなら聞いてくれるからって、夜中にパパやママでは嫌がるけどあたしなら大丈夫!ってはりきって、薬飲ませに走ったっけ」とか
「りおちゃんは、ちっちゃいとき、ママが果汁を哺乳瓶で飲ませたとたん、ミルクを嫌になって泣いたっけ」とか
「ゆなちゃんは、給食のときになるとおしゃべりが止まらなくなっておうちでママがパパのこと怒るって教えてくれたっけ」とか
「まやちゃんは、震災のときあたしが抱いて寝たせいか、何か嫌なことがあったり、よその人がきて不安なときは「みか先生のところにいてもいい?」ってらっこぐみの部屋のドアからのぞいたっけ」とか
「だいちゃんは、おしゃべりが遅いってママが心配していたけど、マリンパルに入ったとたん、いっぱいおしゃべりをするようになったっけ」とか
「わこちゃんは、震災の夜どんなに、怖くても絶対に声を出して泣かなかったっけ」とかぐるぐるかけめぐって、もうだめ!
おーいおい、泣き出してしまって・・・・・結局、歌ひとつ、まるまる泣いて終わる羽目になってしまいました・・・・・面目ない・・・・・。
立ち直ったのは、二曲目の♪たからじま♪のうたの2番が始まる頃でした(笑)
卒園する仲間たちには、どこにいっても、一生懸命立ち向かってほしいと思います!(まったく説得力の無い台詞・・・・・・面目ない)
マリンパルは、どうして4歳で卒園なのですか?
よく、聞かれる質問です。南三陸ホテル観洋に携わる従業員の子どもや孫を預かる南三陸ホテル観洋託児所マリンパルには、学校区を乗り越えて、市区町村を乗り越えて子どもたちが集まります。そのため小学校に上がってもずっと一緒にいられる友達に出会ってもらうため、就学を目指し少なくても2年保育は、自宅に近い保育所、幼稚園への入所、入園を両親にお奨めするのです。
幼稚園や保育所の卒園式のことさえも大人になると忘れてしまうものですよね。だからマリンパルですごした思い出さえ、時間と共に薄れていってしまうかもしれません。
だけど、あたしたちは、忘れません。子どもたち一人ひとりが、ここで暮らし、ここで育ったあたしたちの大切な子どもたちです。いつか、思い出して遊びに来てくれたときに、いつでも手を伸ばして、両手を広げて歓迎したい。
そんな気分で、いっぱいです。
それって、おもてなしの基本ですよね(笑)
だってあたしたち、保育士であると共に、ホテルメンバーの一員ですもの(笑)
さあ!心機一転!4月からまた新しいドラマが始まります。
皆様、これからもどうぞ南三陸ホテル観洋託児所マリンパル、よろしくお願いいたします!